【S16使用構築】コペルニクス的雨転回
はぶ(@have_poke)と申します。
S11から研究してきたぺリラグの集大成となる記事になります。結果を出された雨使いのレジェンドの方々のいいとこどりをしました。ぺリラグの抱える問題点を様々な角度から分析し、それに対して解答を出す形で構築が組まれているので読みごたえがあると思います
1.ぺリラグ総論
~【問題点】~
ぺリラグにおける障害をまずは列挙して問題点を詳らかにする
1 )積み起点:雨下でもの起点
2)対面負け:
3)タイプ不利:
4)数値受け:など
5)天候操作: など
6)ぺリラグ共依存性:
~ラグラージエース運用における副作用~
をエース運用(複数回展開)
→の後攻蜻蛉のための行動保証を付与
→自体のパワーが低くなる
→でしか勝ち筋が取れない、負担偏重
→ジレンマの発生
【雨下でが裏に引きたいとき】
「を切るとHPの削れたパワーのないが残る」
vs
「を切ると雨下でを再展開できなくなる」
=どちらも切れない王手飛車状態
=互いに依存しあう関係
~【解決策】~
1~6まで様々な問題点を紹介してきたが、こうした問題点の多くを解決に導くのが、ぺリラグの不利対面に対してのクッションとなり、ステロ宿り木による火力補助や電磁波による切り替えしができるナットレイである。
1.1 ステロによる火力補助
ぺリラグの不利対面からナットに引いてステロをまき、ラグの圏内に入れる。
襷つぶし:
サイクル;
耐久に厚めの
などに機能する。ぺリラグがサイクルではなく対面的な並びなので早期にサイクルを崩しに行く必要がある。対面で勝てる相手を増やす
1.2 電磁波による切りかえし
【S関係の逆転】
と
特にに起点にされない
この電磁波の採用により、雨の再展開のためだけの捨て気味のペリ出しではなくペリでの削りによる勝ち筋も得られ、ぺリッパーがクッションにとどまらない真の力を開放することができる
1.3 CSみがわり水zぺリッパー
電磁波ナットによるS操作の恩恵により非常に攻撃的なぺリッパーを採用することができる。ぺリッパーはクッションとしての側面ばかりが考察されがちだが、雨下のCSぺリッパーの水zは水特殊最高火力をたたき出すことができ、特化すれば晴れ下の特化リザYのオバヒと同等の火力が出る。
この火力はなどの、ラグのストッパーとなりしかも特殊耐久も十分に高いポケモンを崩すためにも十分な火力となり、通常のぺリラグでは崩しにくいやなどに対する崩しになりうる。
また以降詳述するが、ぺリッパーの単体性能を向上させるために身代わりを採用している。この技の存在により、胞子や宿り木に依存するなど本来ぺリラグで厳しめの相手に対して大きなアドバンテージを得ることができ役割が持てる。
【参考元】
れいん氏の臆病みがわり水zぺリッパー
また普通のぺリッパーは遅く耐久も並み以下で受け出しは難しいが、という並びがあるように、は単純な相性補完は優秀なので電磁波からのペリ投げは決まりやすい
1.4 あくびによる崩しと起点回避
【ラグ4枠目あくびのメリット】
数値受けの崩し
などに対する起点回避
裏のポケモンでの詰め
ステロとの好相性
ラグ自体に火力がありながら技範囲も広くSも高めでしかも読まれにくいので、他のあくび要員とはまた別の魅力がある。この時点であくびからつなぐことができという【メガ+襷+z】という最もパワーのある対面的、直線的な動きができる襷ミミッキュの採用を確定にした。
1.5 ペリラグ共依存からの脱却
そしてこの「水z+あくび」はの共倒れの負け筋に対する一つの回答になる。
a)非雨下でもがあくびが連打でき腐りずらい
→をきれる
b)の単体性能が高くあくびから身代わりを残せる
→をきれる
これにより対面的な動きができ「天候雨」に依存しすぎず負担が偏在しないぺリラグが構成できる。
1.6 4vs6から6vs6の雨パへ
が互いに依存しあわずどちらも単体で腐りずらい編成になっているので@2や@2など、単選出での選出機会が増える。選出パターンが飛躍的に増えより柔軟に対処することができる
1.7 ぺリラグナットで厳しい相手
しかしながらぺリラグナットでは初手のリザYが特に厳しく極めて容易に3タテされる。また初手から「対面操作or毒,草結び等」の択を押し付けてくる系統に安定しないので、補完では特に「リザ入りの構築」や「初手電気」に対して強い@2を模索した。
ぺリラグにおける課題に関してはバラ氏の記事が非常に参考になります
2.補完@2の選定
リザードン入りの対面的な構築と初手の電気に対抗するために毒羽マンダを採用した。ボーマンダ自体がリザに対して強めでありながら毒羽にすることで初手の電気に対してどくどくが安定となる。そしてこの毒羽マンダとナットレイによる「毒」+「ステロ」+「宿り木」+「鉄の棘」による定数ダメージを押し付けるサイクルは雨とマンダが呼びやすいなどの毒の入る受けポケモンにも相性がよく面白いように機能した。
裏選出ののサイクルはなど、マンダより早いポケモンに対して立ち回りが窮屈になることが多く、しかも龍舞がないので切り返しが難しい。そこでとタイプ的に相性がよく、ぺリラグの初手に投げられやすいなどに対して上から殴れたり、リザ入りの対面構築に対して行動保証を持たせるスカーフを採用し構築が完成した。
毒で崩しにくい受け構築、すなわちや、などに対して今回のは一定の崩しができるのでそれほど不利を取らない。そこで、雨ではよく議論の対象になる「崩し枠」を無理に採用せず裏選出での相互作用を重視し、ぺリラグまたはマンダナットで崩せない受けはあきらめることにした。
3.主な選出パターン
による攻め2+受け1の形
による対面的な選出
によるサイクル選出
によるサイクル+詰め選出
この4つを主な選出パターンとした。
他にも特殊な選出
→
→
→
→
4. 個体解説
4.1 ぺリッパー
【調整意図】
Sライン:
最速や準速抜き
などの微振り100族抜き
電磁波込み+1最速抜き
Cライン:
254-142をドロポン+水z
→命中率込み76.8%
H252、H4、H167-D4水z確一
Dライン:
C222のヘドロばくだん確定耐え
C189のハイボ7/8
【S振り身代わり採用のメリット】
のあくび
の宿り木
の胞子
→、への解答
対面も多少有利
→に対して出していける。
みがわりという相手に見えない崩しを搭載し、通常のぺリラグでは崩しにくい受け気味のサイクルを崩壊させることができる。火力と素早さのあるペリは考慮されずらい
初手に一発で落とされるのが許せなかったので、CSラインを若干落として耐久に回した。とんぼを切ったことで立ち回りが窮屈になることもあったがそれ以上にぺリッパーの単体性能があがり大きなアドをとれることが多かった。
4.2 ラグラージ
※メガ前は甘えずに激流ではなく湿り気
※湿り気が有効活用できたことはない
【調整意図】
Sライン:
雨下最速スカーフ抜き
(正確には雨下―1ランクで最速抜き)
Bライン:
A156ミミz+影94.2%耐え
(AS252D4だと64.7%)
Dライン:
C179アーゴヨン龍z確定耐え
(AS252D4だと87.5%)
Aライン:11n
HP: ゴツメダメ最小の6n-1
努力値はASでいいが、ASミミッキュのミミz+影で縛られる確率を落とすために、ASを落として最低限の火力と最低限のすばやさを確保しつつ耐久に努力値を回した。気合パンチの誘惑に打ち勝ちあくびでの詰め筋も自分なりに開拓することができてよかった。毒ラグは弱いw
4.3 ナットレイ
【調整意図】
S: 最遅
Bライン:
A200マッパ2耐え
A156の+2霊zで木の実確定発動
Dライン:
C161の眼鏡めざ炎確定耐え
(≒C155めざ炎耐え)
PF下C200のサイキネ3耐え
の冷ビ3耐えなど…
切り返し、火力補助、サイクル補助、何でもこなせる器用なクッションポケモン。ナットレイが有象無象に無限に起点にされるのを嫌い一時期は忌避していたが電磁波による起点回避で結果を残す雨が多く再び使うことを決意。電磁波ナットは雨パ界隈では有名だがやはり考慮されづらかった。交代際や暇なときに電磁波を連打し安易な積みエースの降臨を抑制していた。みがわりや挑発を持たせたや挑発などを意識して、宿り木の誘惑に負けずにジャイロで裏の圏内に押し込むことを意識した
4.4 ボーマンダ
【調整意図】
Sライン:
最速。ジャロが抜けてればいい
Bライン:
A200リザX逆鱗威嚇込み確定耐え
A156ミミz+影うちを威嚇込み確定耐え
Dライン;
C211リザYのめざ氷最高乱数切り耐え
雨の裏メガのマンダは受け全般への崩しとなりうる両刀4ウエポンの”レインボーマンダ”が一般的であるが、ぺリラグ自体が崩しができる編成なので両刀にせず毒羽マンダを採用した。前述のとおりが非常に呼びやすい数値受けやでは択になってしまう系統などのポケモンに対して汎用性の高いメタとなりえた。によるサイクルが非常に強力で宿り木を入れてから羽やみがわりを連打することでマンダより遅いポケモンの多くにみがわりかはねやすめを連打して勝つことができる。
終盤はメインウエポンをすてみ→やつあたりへと変更。リザに対面で勝てるが火力が乏しく”どくはね身代わりするだけの機械”になっていった
4.5 ミミッキュ
からのあくびやでのサイクルでの削りから試合終盤での詰めを行う。系統に対しても、水zを前に出してステロを撒かせずタスキを温存できるように意識した。
役割の性質上、最速、を抜ける必要があるので最速で採用。も遅いものが多く陽気でよかったと思うことの方が多かった
4.6 ヒードラン
ドランにスカーフを持たせたことでリザ入りの対面構築での行動保証を獲得させたり、高速ポケモンに一貫がとられにくくなり後手に回らず勝ち筋が見えやすいを編成した。選出だとが厳しいので、初手からリザ入りに強く出せる原始の力にするか終始迷っていた
5.結果
結果として相手からは見えにくい勝ち筋を多く取り入れることができ対戦してて楽しかった
マンダのどく、ナットの電磁波宿り木、ミミッキュのじゃれ、ドランのオバヒなど、9割に頼りまくることで精神を錬磨した
これだけ偉そうに整理しておきながら最高レートが1997と2000を超えられなかったのは残念ですが、自分の中で納得のいくぺリラグが組めたことに関しては満足です
(あとスペレに熱中しすぎた)
(あとスペレに熱中しすぎた)
6.SPECIAL THANKS
常日頃からレ通や構築相談を繰り返してきたすゆくん。初めての21達成本当におめおめでとう。いろいろと思想が似ているのでそちらの記事もぜひ参考にしてください
引用を許可してくださったバラさんとれいんさんありがとうございました
ツイッターで色々と教えてくださった雨パ女子の皆様にも感謝です
質問訂正いちゃもん挑発などございましたら(@have_poke)までよろしくお願いします。拡散などもしてくださるとうれしいです